「勝ち組」集結!トランプ政権完全解読 ②アメリカを「再び安全に!」「再び強く!」する3人の元軍司令官


②アメリカを「再び安全に!」「再び強く!」する3人の元軍司令官

その実現のためにはまず、アメリカ国内が「安全」で、敵に対しては「強く」なければならない。その目的を達成するために設置されている省庁・機関は、国防省、内務省、国土安全保障省である。「この分野で最高の人材と知られている」のは、軍人だ。なかでも軍のトップに上りつめた「司令官」たちだ。

これら3省のトップともトランプ(70歳=以下カッコ内は年齢)は元司令官を指名した。次期(以下、略国防長官にはジェームズ・マティス(66)は元「中央軍司令官」だ。内務長官のライアン・ジンキ(55)は元「海軍司令官」メキシコとの〝国境の壁″建設を担当する国土安全保障長官は中南米を管轄する元「軍司令官」のジョン・ケリー(66)である。

3人に共通するのは、輝かしい軍功があることだ。別の言い方をすれば、戦闘・戦争で一度も負けたことがない「勝ち組」なのだ。トランプ曰く、「勝ち組とは負け組のことではない」。シンプルだ。

トランプに勝ち組とみなさるためには、仲間から「承認」「尊敬」されていることも大事だ。たとえば、マティス国防大臣は勇敢な指揮官として認められ、海兵隊で最大の称賛である「狂犬(マッドドッグ)」という通称を持つ。また、軍位の高い同僚は彼のことを「戦士の修道士」と敬意をこめて呼ぶ。生涯一度も結婚をせず、退官後も膨大の戦闘経験やそのカルチャーを体系化する著作を発表するなど、戦士の〝道″を求め続けているからだ。

同じ元軍人でも、トランプは負け組を決してメンバーに指名しない。これまでアメリカで「戦争の英雄」と称賛されてきたマケイン上院軍事委員長(ベトナム戦争で長期間、捕虜になったことで有名)でさえ、「負け組」と名指しする。

「彼は捕まったから戦争の英雄だって!? 私は捕虜にならなかった人のほうが好きだ」「彼は(2008年の大統領選でオバマに)敗れた。俺たちを失望させた。それ以来、彼のことが好きではない。俺は負け組が好きじゃないからね」

ただ、トランプが嫌うのはマケイン個人のことではない。捕虜を英雄と持ち上げるような、負け組同士が傷をなめ合う「負け犬根性」カルチャーを否定しているのだ。逆いえば、「勝つことを楽しむ」本来のアメリカ的な価値観をチーム・メンバーに求めている。

マティスは以前、「誰かを銃口の的にするのが楽しい。はっきりいって私は戦闘が好きなんだ」と記者会見で発言して批判されたが、そのような戦士の心構えこそトランプは重要視する。それは、「俺がいちばん大統領選を楽しんでいる」「みんな、ヒラリーを打ち負かすのは楽しかっただろ!」と演説で国民に話しかけるのがトランプ流のポジティブ発想なのである。

そんなトランプ流のポジティブ発想、そして同類が集うトランプ政権の価値観が少しみえてきただろうか。