「トランプ後の日本農業へのご意見、そして若き農業者へのメッセージを!」への回答


「FB農業者倶楽部」(めざせ! 農業シンクタンク)から質問:

トランプ後の日本農業へのご意見、そして若き農業者へのメッセージを!

日本農業への影響、変化はどんなことが考えられるでしょうか?

に回答をもとめられたので、一言。

「FB農業者倶楽部」が〝農業シンクタンク″を目指すならば、マスコミが設定するような「トランプで日本農業どうなる?」のような安直な設問自体に、私は少なくとも意味を見いだせません。(「マス・コミュニケーション」と「専門業界シンクタンク」の機能と役割と使命の違いをまずは勉強してから、再質問ください。)

日本の農業者なら、まずは、同業者であるアメリカの農家・農業界が今回の選挙を通じて示した、国民的意思表示に真摯に耳を傾けてください。

それ以前に、日本の国民に対して、日本の農業者以上に「食」を提供しているのが、アメリカの農家です。日本人が食べている穀物(飼料ふくむ)でいえば、ざっくり、日本農家の提供分が1000万トンに対し、アメリカ農家は2000万トン以上です。

その意味で、われわれ日本国民(消費者も農業者も)がもっと関心を持つべきは「トランプ後のアメリカ農業」であって、「日本農業への影響、変化」など二の次です。

そして、大統領選に関してみなさんが問うべきは、(日本の農家に代わって日本の消費者ニーズを満たしている)アメリカの農家の今回の投票行動は何を意味しているか、です。

それに敬意を表し、理解を示しましょう。

トランプ次期大統領が今後、農業政策で応えるのは、アメリカ農家のその投票行動に対してだからです。

大前提として、トランプは「アメリカの農家(国民)を豊かにする政策」を打ち出してきます。当たり前ですが、日本をはじめ他国の農家(国民)のことは一切、関係ありません。

それが国民国家の冷徹な原則です。

その国家原則を超越しようとしたのが、地球人的な現オバマ大統領(オバマは共和党員やトランプ支持者からすれば、「鳩山元首相」のような宇宙人的売国奴にみえているといえば、日本人には想像しやすいかな)であり、クリントンのほうは地球人的な見せかけのグローバル縁故主義を利用して、法を超えて私腹を肥やした腐敗の象徴だったわけです。

そこで登場したのがトランプで、上記のオバマ―クリントン路線阻止を訴え、アメリカ本来の普通の国家に戻ろうと、以下の国家3原則を掲げました。

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1: 国境なき国家は、国家にあらず

2: 法なき国家は、国家にあらず

3: 国民に奉仕せぬ国家は、国家にあらず

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このトランプ3原則は、ふつうの日本人からみてもきわめて真っ当ではないですか。

演説で幾度となくそういっているように、きわめてまともな候補者だったのです。

トランプの政策といえば、「アメリカ・ファースト」と呼ばれますが、オバマ―クリントンがあまりに外国や不法移民、既得利権優先の「アメリカ・セカンド!サード!」だったゆえに、トランプはわざわざこのような基本的な原則を打ち立てなければならなかった、ほどなのです。

この文脈から、アメリカ農家・農業界が選挙で示した意思表示とは、

「国民(農家)に奉仕せず、国民の仕事(農業)の邪魔ばかりしているのはアメリカ(国家)ではない」です。

農場経済や経営に対する政治・官僚介入に対する明確なNoなのです。

逆にいえば、なぜクリントン(オバマ農業政策の継続)をなぜアメリカの地方・農村部が支持しなかったのかもわかります。

日本の農家が今回の大統領選挙から学ぶことがあるとすれば、農業への政治介入(たとえば、現在、小泉新次郎議員の”農業改革”に代表されるような、いわゆる‴農業問題”を政治家や官庁が解決できるという幻想)から自由になる思考と意思を持つことです。

日本では全政党が農業介入強化ですから、政治的な選択肢がない意味で、はじめから農家は「不自由のなかの完全な自由」の中にいるという逆説も成り立ちます。おめでとうございます。

すばらしい農場経営者になってください!


なお、ご質問に対する直接的な答えに近いものは、下記のコラムをご覧ください。

「アメリカの農家からみた大統領選の真実」と「トランプ大統領の農業政策」(11月3日)

トランプ大統領誕生後の「アメリカ対日農業交渉シミュレーション」(11月3日)